航宙日誌
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がんばれ宮崎

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東京海上日動火災保険株式会社の宮崎支店がまとめた、対応策の資料をいただいた。
M支店長が緊急にまとめさせたオリジナルの情報である。自動車保険の最大手だけに自動車に関する有益な情報である。

以下、許可を得て転載。

火山灰は、硫酸ガス含有の他、石英など鋭利で硬度の高い含有物があることから、汚れの状態を見極めてから洗浄する必要があると思われます。洗浄に際しては、大量の水容一気に洗い涜すごとがポイントとなります。
(中途半端な水量では火山灰に付着したガス成分が水に溶け出し酸を作り、塗面に影響を与えるおそれがあります)

1.火山灰がさらさらの状態の場合
黄砂除去に準じると思われますが、火山灰の場合には、水分が付着すると除去しにくいという特性があります。
(1)エアーブローで吹き飛ばす方法(販売店様のコンプレッサーの使用が前提です)があります。但し、ブローの当て方によっては、ボデーに傷を誘発する可能性もありますので、風量は最初は控えめに、かつ、風の当て方としては真正面やスクェアではなく、斜め45度にするなど、細心の注意が必要と思われます。
(2)洗車する場合には、大量の水により一気に火山灰を流し、その上で、火山灰の化学成分の影響を排除するために市販のカーシャンプーなどの弱アルカリ〜中性洗剤によりボデーを洗浄することが必要と思われます。但し、洗浄の際にも決して擦るのではなく、洗剤を噴霧した後、シャワー洗車または布洗車など、ボデーに発生するダメージが最小限となる方法によることが望ましいと思われます。

2.火山灰が湿気を帯び、ペトペトの場合
火山灰は、湿気を帯びている場合には電気回路を短絡させたり、また、金属をさらした場合には、金属が腐食することが認められております。
従って、このような場合には、まずは洗剤を噴霧し、その後、シャワー洗車または放水洗車により、火山灰とその成分を流すことが必要と思われます。またフードなど、水平パネルおよびピラー部分については、ある程度降下物が除去されるまで絶対に擦らないことが、傷の防止の観点からも必要と思われます。火山灰がある程度除去されたら、その後は上記1.(2)と同様の処置が必要です。

3.隙間部分・メッキ部分への対応
(1)エアーブローで付着物を除去する場合、また高圧洗浄するときのいずれの場合にも、ワイパーブレード上の付着物が多くなり、結果、交換ということもあります。カウルパネルやガラスモール部分の除去も忘れずに行っていただく必要があります。
(2)メッキ部分については、火山灰が付着した際に、最も影響を受けやすい部分であることから、メッキ部分が多用されている車種については、最優先での処置が必要です。

4.室内の汚損の防止
火山灰がフロアマットに付着すると汚れは除去しにくいことから、取り回し中に乗り降りされる場合には、予備マットなどによる汚損防止の措置が必要です。
特に、洗車した場合や火山灰が湿気を帯びている場合、商品車の周囲には汚泥状の火山灰が堆積していることが多く、そのため履物の裏に火山灰が付着していることが十分に考えられます。