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This is the archive for 31 October 2007

今日も先週末に行った日之影町の紹介です。
日之影という町にはたくさんの民俗芸能が残っています。
神楽・農村歌舞伎・人形浄瑠璃・・・。
先日のイベントではそれらが披露されました。

宮崎県内唯一の農村歌舞伎・大人(おおひと)歌舞伎。宮崎県の無形民俗文化財に指定されています。



200年以上も前、豊臣秀吉の時代に日之影町大人地区を治めていた甲斐宗摂(そうせつ)の死を悼み、地区の農民が宗摂の好んだ芝居で供養をしたのが始まりだそうです。 衣装・舞台装置・セリフ回し・立ち回り。どれも本格的で見応えがあります。今年の演目は十八番の『義経千本桜・道行き』。ALTと国際交流員の外国人2人も役者になって舞台に立ちました。私は以前「大人歌舞伎」を「おとなかぶき」と読んでしまい、「大人歌舞伎があるなら子ども歌舞伎もあるんですか?」というとんちんかんな質問をしてしまったことがあります。



こちらは宮水地区に伝わる「宮水人形浄瑠璃」です。娯楽の少なかった時代は大人歌舞伎と並んで人気だったそうです。こちらは明治時代に日之影によく訪れていた人形の一座を宮水地区の芝居好きの4人がまるごと買い取ったのがきっかけでこの地に伝わりました。
しかし、人形遣いの技はとても難しく、後継者を育てるのは容易ではありません。でも役場の人を始め、以前若い頃に人形遣いの技を身につけていた方々の努力で一時は途絶えていた物を復活させました。この日の演目は「傾城(けいせい)阿波の鳴門」。事情があって親子の名乗りを上げられない母と娘の悲しみがせつせつと演じられ、不覚にも涙してしまいました。この宮水に伝わる人形浄瑠璃の演目はいくつもあるらしいのですが、人形遣いの後継者が少ないため、登場人物が少ない物に限られてしまっているそうで、残念です。

その他、今年3月に県の無形民俗文化財に指定された「団七踊り」というのがあります。これは仙台の下級武士の娘であった姉妹の、父の仇討ちの物語を踊りにした民俗芸能です。
不思議と他県から伝わった物が日之影の伝統文化として保存されているのです。
こういった伝統文化に触れるにつけ、日之影の他者の許容性の高さを感じるのです。
私が年に数回行っても、町民の皆さんがとても喜んで歓迎してくれ、仲間のように迎え入れてくれる。昔からそのような土壌だったのだろうなあと感じます。だから、私はいつも日之影に行くときは「ただいま!」という気持ちになれるのでしょう。

日之影は宮崎県で初めて「森林セラピー基地」に認定されました。日之影の森に癒し効果があるということが国の調査で科学的に証明されたのです。森に癒してもらいながら仕事してるのだから、どんなにハードスケジュールだとしても疲れないはずです。日之影&台湾。どちらも甲乙つけがたい、私の癒し系です。